バーチャルの名のつくものに思うこと
この記事は、雑談Slack Advent Calendar 2019 の2日目の記事です。
前回は私の最初の利用者カウント記事でした。
では今回は。『バーチャル』です。コンピュータ用語としてのバーチャルの歴史は深く、日本語としては『仮想』と訳されます。
主に物理記憶に対して、Virtual Memoryを仮想記憶と対応させたのがことの始まりです。辞書を引いて回りますね。まずは仮想から。
国語的な意味では、実際にはないものを仮定すること、とあります。これが混乱の始まりであったり…英和でVirtualを引き直してみましょう。
直訳すると事実上の、という意味になります。
仮想記憶は、連続していない領域を連続している領域として扱うための仕組みを指します。そこでVirtualに対して仮想という単語を紐付けたのでしょう。
『実記憶』でも良かったのではないかと思いますが、物理記憶との違いがわかりにくかったのかもしれません。バラバラの領域を連続化して見せるというのであれば、仮に連続するものとする、というのは翻訳の妙とも言えます。
バーチャルリアリティ
ここで、バーチャルリアリティが出てきます。すでにVirtualに対して仮想という訳語が振られているので、そのまま日本語にすると仮想現実となります。先程の仮想をそのまま当てはめると『実際にない空間』という意味になります。
しかし、この場合は『(実際にはないとしても)事実上存在しうる空間』というニュアンスになるはずです。実際には存在しない、という意味が強いと若干意味がそぐわなくなってしまいます。これがVR界隈でときたま話題となるVR=仮想現実とは呼ぶべきではない、という話のあらましです。
ですが、広く普及している表現を今更変えるのは難しいでしょう。ですので、今後もVirutal Reality=仮想現実と呼ぶのは続くこととなるはず。
仕方ないなあ、というのが私の結論となります。広まっちゃったからね、しょうがないね。
明日も私が担当します。『サボるってどういうことだろう?』という、雑談Slackならではの題材を用います。よろしくお願いします。